シーイングライト

暗い海の中でふと目が覚める
何万時間と居た夢はまだ
泡沫みたいなあの日のことを
何度でも想い返している

昨日見た夕日の眩しさを
今日出会えた月の悲しさを
吹けば弾けそうな思い出は
泡みたいな音楽に変わる
未来、ある灯が散ろうとも
もし太陽が消え去っても
今やもう変わらない
場所がただ、まだここにある


愛とは苦しさで、夢は恐ろしい
恋とは別れを表すらしい
昔君の歌った言葉はそうやって
私の物語になった

明日ある希望に眩暈して
これまでの不安が奔らせる
吹けば弾けそうな音楽は
泡みたいな酸素を吸って
吐いて、吸って、生きて

誰もいない部屋のすみっこで
君の歌う歌をただ歌っていた
それは君にとって果たして幸福な思い出でしたか？
とかくこの目に映える
光、を覚えてしまったんだよ
君のせいだから忘れないで


昨日見た夕日の眩しさも
今日出会えた月の悲しさも
今はもう理由なんて関係ない
君の言葉であったから歌うよ
ねぇ、今は何を愛して
「どんな歌を歌ってるの！」
明日、また明後日も過ぎてゆく
この歌はずっと変わらないままで
まだ泡みたいなあの声だけが
どっかへ弾け飛んで
君のことを忘れてる

手を伸ばすも時間は流る侭
思い出す度遠くなってしまう
何も変わらないのは今日も
君の言葉で、確かな光