《１S》
鏡が切り取る現実　前も後ろも　ありのまま
映る迷宮　見慣れた顔も　ここで付和を求めた
僕　私　赤いリボンで結ばれた
過去の踏襲　見飽きた　朝のパンで喉を癒した

《１A》
時計の針さえ　止められない　僕の歩調
流れる景色は　予定通り　何かを素通り
輪郭をなぞる　分かり合うためのシルエット
あっ、と　沈み込んだ

《１B》
モノクロームの　思い出
さぁ　紐解くように　ただいま
ねぇ　忘れられると　逃げる事が出来ると
潜む積み木の　隣に
バラバラと笑う　右の目が

《２S》
鏡が切り取る現実　嘘偽りも　ありのまま
映る迷宮　見慣れた顔も　何故か自我を求めた
僕　私　赤の他人となり果てた
過去の霊柩　見飽きた　朝のパンで喉を塞いだ

《２A》
誘うように揺れるアザミ　私は嫌？　触れた
歌うように色づく街　雲の隙間　空に飛び込む

《２B》
あっ　世界は今日も　気まぐれ
さぁ　滲んだ蝶の　おかえり
ねぇ　塗り重ねたと　光浴びて褪せたと
めくる包の　裏面に
ズルズルと開く　左目が

《３S》
鏡が切り取る現実　愛も虚ろも　ありのまま
映る迷宮　見慣れた顔も　何故か不和を抱えた
僕　私　赤い言葉で飾られた
過去の永久　見飽きた　朝のパンで喉を塞いで

飲み込む
助かろうとしたの　どうして！

《４S》
鏡が囁く真実　嘘偽りさえ　ありのまま
映る迷宮　見慣れた顔も　いつか自我を咎めて
僕　私　赤の他人に身をやつした
過去の郷囚　見飽きた　朝のジャムで既視を感じた