夏休が始まり、
ガゼルはルリカと一緒に
両親の墓参りに行った。
山道を二人静かに歩いている。
すると黙ったままだと
気まずいと思ったのか、
ルリカは話しかけてきた。

ルリカ「ガゼルの両親って
    どんな人だったの?」
急に話しかけられて焦ったが、
ここは冷静に。

ガゼル「オレも小さかったから
    あまり覚えて
    いないんだ。」

するとルリカは
少し悲しそうな顔をして。

ルリカ「そうなんだ・・・。
    お母さんとお父さんの
    ことを覚えていない
    なんてなんだか
    悲しいね。」

ガゼル「――――――――」

ガゼルは黙り込んだ。
父と母のことを
思い出していたからだ。

ルリカ「ご、ごめん!
    別にそういう
    つもりじゃ・・・。」
ガゼル「いや、いいよ。
    少し親父達のことを
    考えていただけさ。
    ほらほら、
    もうすぐお墓だぞ。
    しっかりしてないと
    取り憑かれるぞ。」

と、冗談半分で言ったのに、

ルリカ「ちょ、やめてよー!」

ルリカは相当恐がりなようだ。
オレ達は
お墓に水をかけて一掌。
ルリカは何を考えているのか
わからないが
オレはこんなことを
思い出した。

『(孤独な少年ガゼルよ。
 今は耐えるがよい。
 時が来れば力を・・・)』

ガゼル(あれはいったい
    何だったんだろう?
    ここからあの湖まで
    遠くない。よし!
    行ってみるか。)

ルリカ「ガゼル?
    どうしたの?」

ガゼル「い、いや~。
    どうもしないさ!
    悪いけど寄るとこ
    あるから先に
    帰ってて
    くれないか?」

ルリカ「寄るとこあるんなら
    あたしも行くよ。」

ガゼル「ごめん。
    一人で行かなきゃ
    いけなんだ。」

ルリカ「そう・・・。
    わかった!
    じゃあ先に
    帰ってるね。」

ガゼル「ああ。
    今日はほんとに
    ありがとな。
    ルリカ。」

ルリカ「うん。また明日ね。
    ガゼル。」

と言い、
ルリカは帰っていった。

ガゼルはルリカと別れた後、
立ち入り禁止と書かれた
柵を乗り越え、湖に着た。
するとそこには
小さい頃に見た湖とは
全く違っていて、
ガゼルの目の前にある湖は
水がなかった。

(おかしいな…)

と思いながら湖を見渡すと、
湖の底らしいところに
穴があるのが見えたらしく、
ガゼルはそこへ向かって
魚の死骸や枯れた植物を
掻き分けながら進んでいった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

二章(2)

閲覧数:150

投稿日:2011/02/21 15:54:34

文字数:1,120文字

カテゴリ:小説

クリップボードにコピーしました