笑った顔が好きだと 言ってしまった
僕は君の何を知ってたんだろう
君は赤くなった瞳を
かゆいと笑って誤魔化した
雨の降る日も風の強い日も
いい天気だねっていう君の癖は
僕の心の苦いとこをいつも包んでくれるね
甘く絡まる 深い時間は
忘れられないシナモンの香りがした
胸元に滲んだ口紅が こんなにも
愛し苦しいなんて思わなかったよ
僕の腕の中こんな時にまで
声を殺して泣くからさ
僕は君を離さないよ
「もう平気だよ」って言うのに
顔を上げない
まだ少し頬は湿っていて
そんな顔も見せてなんて
言えない僕は臆病者だ
頼りないかな 抱きしめるだけじゃ
君想うほどに シナモンの香りがする
胸元に染み込んでゆく 淡い吐息に
髪を撫でるリズムを重ねて
小さな身体に馴染んだ痛みを
少し分けてくれないかな
僕は君を守りたいよ
君の全てを知りたいと思ってるのに
役立たずな言葉たちが 僕に張り付く
髪も口も鼻も瞳もどんな形でも
君の声で 君の香りで
君が君であればいい
胸元に滲んだ口紅がこんなにも
愛し苦しいなんて思わなかったよ
潤む唇に愛を落とすと
透き通るように笑うから
僕は涙が止まらないよ
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