どこにでも あるような
私の拙い恋物語を
次はどうやら 私の番!
さあ 聞いて下さいな
梅雨が明け 晴天が続き
段々暑さが増してくる だが夏と称すには
まだ少し早い そんな頃
こんな話を あの人としたの
毎年開かれる 星の綺麗な夏の夜に
神社の近く 楽しげな祭りのお囃子
あのお祭りに 今年の夜も
また共に 行こうね
そんな話を あの人としたの
共に幼い頃から 手を繋ぎ行った
あのお祭りを 私がいつも
梅雨が明ける度 待ち望んでいたことを
あの人はきっと 知っていたんだわ
そういう優しい 人だったもの
そんなあなたが 好きなのです
幼い頃から 優しいあなた
そんなあなたが 好きなのです
幼い頃から 変わらぬあなた
妬む視線に いくら射られようとも
あなたを想う 心は変わらぬ
蒸すような暑さ 晴れ渡った空
日陰や風が心地良い ようやく待ち望み続けた
あの夏がきた そんな頃
あのお祭りに あの人と行ったの
どれだけ暑い夏の日も 夜には和らぎ綺麗な星空
神社の近く 楽しげな祭りのお囃子
あのお祭りに 今年の夜も
また共に あの人と来たの
笛と太鼓の お囃子の中
共に幼い頃から 手を繋ぎ行った
あのお祭りに 二人仲良く
楽しく笑い合い 幸せな時が続いた
だが幸せな時ほど 短く感じる
幸せな時ほど 短く感じ寂しさが
それほどあなたが 好きなのです
あなたといると 嬉しくて
それほどあなたが 好きなのです
あなといると 幸せで
恨む視線に いくら射られようとも
あなたを想う 心は変わらぬ
妬み恨む 視線には
嫉妬のこもった 視線には
ええ 前から気付いてはいたわ
でも 誰がこの心を
隠すことが できたでしょう
殺すことが できたでしょう
唯想い続けた だけだったのに
唯見つめ続けた だけだったのに
私だけが 悪かったの?
私だけが 駄目だったの?
私の心は 罪だったの?
蒸すような暑さ 晴れ渡った空
日陰や風が心地良く 祭りの人もまばらになってきた
そろそろ帰ろう そんな頃
神社の前で 共にお祈りをしたの
私はあの人の末永い 安全と健康を手を合わせ祈り
でもあの人には いくら私が訊いても
照れくさそうに 何を祈ったのか
結局教えては くれなかったの
神社の前で また来年行こうねと
約束し手を振り あの人と別れ
家に帰ろうと 歩き始めると
震える手で 刃物を握り締めた
私と同じ あの人を想う
見知った女の子と 出会ったの
理由を尋ねる 暇もなく
その子の握り締めた 刃物で刺され
私は驚きに 目を見開き
止まらぬ血で そのまま倒れたの
霞んでいく視界に その子の去って行く後ろ姿
遠くで未だ止まぬ 祭りのお囃子を聴きながら
最期に想ったのは やはりあの人のことでした
それほどまでに 好きだったのかと
そんな自分に 苦笑して
でも約束を守れぬことが 心残りだったわ
遠のく意識に 身を任せ
天(そら)には瞬く 満天の星
耳には止まない 祭りのお囃子
そうして私は 人生を終えたの
これで 私の拙い恋物語は おしまい!
さあ どうだった?
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