フォグランプに浮かび焼かれた
空から落ちる筋が
地を塗り潰して
波を描いていた
鏡に写した景色を
消して荒らして
目で追うことさえ
儘ならない夜
僕が必死に
君を見ようと
照らし凝らしても
逆効果になった
光を浴びる君は
僕に見られまいと
必死に顔を隠して黙ってた
大切なもの程
目には見えなくなる
失ってからでは
手遅れへと果てる
捉えようとして
僕の目をすり抜けた
ならば
雨天の交差点の
先で会いましょう
溶けてしまいそうな道で
いたずら気味に
白をちらつかせて
騙したつもりでいた
そんなことしたって
意味なんかないさ
僕は必ず
君を探し出すから
すれ違い様に
浴びる飛沫を
振り払うような
雲行きを辞めて
落陽の後の
埋もる路上で
走り続ける
僕の轍を止めてくれ
あの時に止まれず
走り去る背中を
赤く光る流星が
追いつこうとしてた
望まぬ形で
僕の手を離さないためにも
雨天の停止線の
前で会いましょう
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