A1(1)
台詞が途絶えた、部屋の片隅で
漏れだした 言の音は かたちを得ず
喉元詰まった 愛の逃げ場は
十日前の君が 塞いで行った

A1(2)
唯々ぼんやり 空を遮って
つまらない意味だけを 飾り立てて
ふと逸らされた 君の両の眼が
戻せない“おしまい”を 囁いた

B1
友達も辞めた 君が置いてった
思い出を孕んだ 其の文字は
酷い懐かしさを 僕にそっと突き刺した

S1
Ah―Ah― Ah―Ah――。
投げ捨てた携帯を 手に取って
「最後にもう一度だけ。」の言葉

(静かに逃げ場を失った僕は、)

A2
息を引き取った 思考の片隅に
サイレンの残響が こびり付いて
ふと見下した 僕の両の手は
どうしようも無い程に 手遅れだった

B2
夕暮れが落ちて 部屋に転がった
崩れてく笑顔の 残骸は
かなり愛おしくて 僕は独り息を切った

S2
Ah―Ah― Ah―Ah――。
行き果てたその場所は茜いのに
「どうしてこんなにも昏いと言うの?」

(夕暮れに染まるアパートの一室で、)

C1
音が皆、死んだんだ。
静かで、静かで、静かで――。
「心地快くて。」
Ah――。

B3
息を引き取った 思考の片隅に
サイレンの雑音が 迫って来て
ふと見下した 僕の両の手は
どうしようも無い程に 手遅れだった

S3
Ah―Ah― Ah―Ah――
打ち饐えた肢体の 手を取って
最後に「愛してただけ。」の言葉

(背後でドアの開く音がした。)


以下、平仮名表記


せりふがとだえた へやのかたすみで
もれだした ことのねは かたちをえず
のどもとつまった あいのにげばは
とおかまえのきみが ふさいでいった

ただただぼんやり そらをさえぎって
つまらない いみだけを かざりたてて
ふとそらされた きみのりょうのめが
もどせないおしまいを ささやいた

ともだちもやめた きみがおいてった
おもいでを はらんだ そのもじは
ひどいなつかしさを ぼくにそっと つきさした

ああ ああ ああ ああ
なげすてた けいたいを てにとって
さいごに
もういちどだけのことば

いきをひきとった しこうのかたすみに
さいれんの ざんきょうが こびりついて
ふとみくだした ぼくのりょうのては
どうしようもないほどに ておくれだった

ゆうぐれがおちて へやにころがった
くずれてく えがおの ざんがいは
かなりいとおしくて ぼくはひとり いきをきった

ああ ああ ああ ああ
いきはてた そのばしょは あかいのに
どうして
こんなにもくらいというの

おとがみんな しんだんだ
しずかで しずかで しずかで
ここちよくて
ああ

いきをひきとった しこうのかたすみに
さいれんの ざつおんが せまってきて
ふとみくだした ぼくのりょうのては
どうしようもないほどに ておくれだった

ああ ああ ああ ああ
うちすえた したいの てをとって
さいごに
あいしてただけのことば

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

「愛してただけ。」の言葉(仮) 曲募集

局長がポップでもしっとり系でも面白くなるような歌詞を書こうとして挫折した結果です。
タイトルは見事にまとまりませんでした。

曲募集中です。
曲付けてくださる方がいたら泣いて喜びます。

閲覧数:103

投稿日:2011/03/30 00:39:04

文字数:1,242文字

カテゴリ:歌詞

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