「縄を外せ」
「無理だ」
「私を監禁して何になる?」
「さぁな?上からの命令だ」
有紗は溜め息を吐く。
「でもさ、私のデータプログラムをロックしないとか、馬鹿なんじゃねぇの?」
縄をほどき、劉に襲いかかる。
「!?」
「あんなぁ?不用心にも限度があるだろ?」
劉は驚きの表情を見せる。
「俺はあんまり、殺戮モードになりたくねぇんだよ。コピーはオリジナルの言う事を聞いていれば良いんだ」
有紗は槍を実体化させる。
日本で使われている奴ではなく、騎士が使ってそうな、お洒落な槍。
「日本製じゃ時間かかるからな」
「!?」
ズガン!!
槍では有り得ない程の威力。
「言っとくが、カイト達は絶対に来る。あず兄と結衣姉と共になぁ」
有紗の可愛らしい顔に似合わない笑いをする。
「良いねぇ!恐怖に歪んだ表情!殺しがいがあるってもんだ」
ククク
有紗は笑いながら、劉を追い詰めて行く。
「っ!」
劉の腕に赤い線が浮かび上がる。
「あ、言っておくが、消滅プログラム侵入させておいたから」
ゴト
腕が落ちる。
そして、プログラムが分解して行く。
「夢羅が消滅した時と同じウイルスだから、いずれお前も消える」
徐々に消えて行く劉を見て笑う。
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