タグ:殺戮型
13件
「ナナ!」
「…有沙!!?」
名前を呼ばれて振り返ると、有沙がいた。
ナナがまだ小学生に上がる前に近所に住んでいた女の子だ。
「いつ以来だろうね!」
ナナは嬉しくて有沙に抱き付く。
「うわっと…落ち着こうよ」
有沙は子供をあやすように背中を何度か軽く叩く。
「しっかしまぁ…」
「…何?」...混じり合う物語
【梓】紫姫【花梅】
「ここね…。会場は」
結衣は、茶色に近いオレンジ色の長髪のウィッグを付け、伊達眼鏡を付け、黒のパーカーに灰色のキャミソール、黒のスカートにニーハイブーツという、いつ戦っても良い状態だ。
「昨日デビューしたの本当なのかしらねぇ?」
疑いたくなる程の人気ぶり。
「…いや。皆プログラムね」
医者である結衣...闇にレクイエムを___VS歌姫DIVA
【梓】紫姫【花梅】
「おはよう…」
有紗が目を擦りながら、茶の間に来る。
「マスター、これ見て」
和音が音量を少し大きくする。
「これが、どうしたの?」
なんの変わりもない普通のニュース。
「この歌手…人間とボーカロイドのハーフだよ」
「ハーフ?」
「半分は、ボーカロイドのデータプログラムに侵されてるって事」...闇にレクイエムを___殺戮型の歌姫
【梓】紫姫【花梅】
「縄を外せ」
「無理だ」
「私を監禁して何になる?」
「さぁな?上からの命令だ」
有紗は溜め息を吐く。
「でもさ、私のデータプログラムをロックしないとか、馬鹿なんじゃねぇの?」
縄をほどき、劉に襲いかかる。
「!?」
「あんなぁ?不用心にも限度があるだろ?」
劉は驚きの表情を見せる。...新しい物語___監禁?
【梓】紫姫【花梅】
あれから数週間過ぎた。
連続殺人事件の犯人も夢羅みたいで、ニュースになる事は無かった。
有珠のKAITOは梓と結衣のお陰で回復した。
でも、二人を狙う敵が完全に消えていない事を忘れていた。
『殺戮型に平和は要らない』
アイツ等なら絶対にくれないだろう。
「ん?連続誘拐事件?」
新聞を見ていると、ある...新しい物語___新しい敵
【梓】紫姫【花梅】
「有珠!?」
バン!!
病室の扉が乱暴に開かれる。
「ふふふ。遅いよ?有紗サマ」
「有…紗」
「有珠!?…夢羅、貴様!!!」
有珠は色んな所から血を流している。
そして、夢羅に担がれている。
「有珠サマは回収させてもらうよ」
「させない!!」...新しい物語___コピープログラムの完全なる消滅
【梓】紫姫【花梅】
「…あれ?」
目を覚ますと、病院だ。
「やっと目、覚ましたよぉ」
「誰だ!!っ!!?」
いきなり現れた夢羅を見て起き上がるが、腹を走る痛みに蹲る。
「無理しなぁい♪僕は有珠サマを回収しに来たの」
「ボロボロな状態で良く言うな」
完璧に実体化出来ていないのを見て、鼻で笑う。
「ありゃ~?流石は同類!バ...新しい物語*裏___回収しに来ましたぁ♪
【梓】紫姫【花梅】
「しつこいなぁ…なんなの!?」
「ごめんねぇ?どうしても欲しいものがあるの」
夢羅が掌にプログラムを集中させ、実体化させる。
プログラムで出来た、画面が現れる。
「この子が欲しいの」
画面に映ってるのは病院のベッドに横たわっている有珠。
「!?」
有紗は目を見開く。
「無理!断る!!」
有紗の手にプ...新しい物語___片割れを頂戴?
【梓】紫姫【花梅】
バレンタイデーまで後少しって時に、やっかいな事件が発生した。
「あーあ。やんなっちゃうな」
「そう言うな。有珠の為だろ?」
「そうだけどさ。あ…。はい、KAITO」
KAITOを見て薬を渡す。
「薬…ですか」
「殺人衝動が起きそうな時に飲んでね?」
「はい」
「あと、カラコンも付けておいて?」
カラ...番外編___結衣ver.
【梓】紫姫【花梅】
有紗は有珠の後ろに立って、肩に手を置く。
「殺戮型同士、仲良くしたら?」
「つまり…俺がKAITOのマスターになるって事か?」
有珠はKAITOに手を差し伸べる。
「宜しくな?KAITO」
「こちらこそ」
KAITOは有珠の手を取る。
「そろそろ、ステージプログラムを解除しないと、来るよ?」
「呼ん...新しい生活*裏___君は俺のボーカロイドだ
【梓】紫姫【花梅】
「ふ…ぅ。なかなかじゃねぇかよ」
有珠は左腕を抑えながら壁に体を預けている。
「貴女も…」
KAITOも色んな所から血を流しながら立っている。
「でもこれで終わりです」
KAITOは刀を振り上げ…下ろした。
キイィイン!!
金属音が響く。
「はぁ…!まさか、殺戮型がカイトだとはね」
有紗が持つ、漆黒...新しい生活*裏___痛いだろ?
【梓】紫姫【花梅】
「はぁ…はぁ…」
家に入って鍵をかける。
安全と言い切れないが、数分は時間稼ぎになるだろう。
少女は携帯から電話をかける。
「さーちゃん?」
「助けてくれ。殺戮型のボーカロイドに目を付けられた」
双子の片割れである、有紗に救援を求めたのである。...新しい生活*裏___殺戮型同士
【梓】紫姫【花梅】
「ほら、どうした?」
「…っ」
「ん?何だよ??言いたい事があんならハッキリ言えば?」
少女は相手を睨みつけると同時に相手の腹を蹴った。
「ウザイ、と言わせてもらった。テメェのような下郎な輩とは関わりたくねぇの」
少女は、嘲笑う。
「女だからって容赦しねぇ!」
男は隠し持っていたナイフを構え、少女に...新しい生活*裏___ハジメマシテ?
【梓】紫姫【花梅】