
出逢いを求めて 若者がはしゃぐ
年に一度の 花祭りの時
古着屋の間口に 吊るしてあった
左を前に着る 貴族の羽織り
誰よりも華麗な 姿を見せたい
豪華な刺繍に 心を奪われ
春を知らせる 桃と梅の花
互いに負けじと 誇らしく咲いて
出逢えた男女は 永遠になれる
嘘じゃなかった いにしえの真実
そよ風みたいな 優しさを纏う
そんなあなたと 出逢えたのだから
自分には早いと 思っていたの
誰かを愛して 添い遂げることに
友だちと逸れた 人混みの波
ひとりで着いたのは 満開の梅園
梅の木の下 人を待つように
純白の羽織りが 似合ってたあなた
天からの導き そんな気がしたの
見つめ合うたび 時間さえ忘れ
私の左衽を 懐かしむように
あなたひとりが 気が付いてくれた
梅花の模様の 衣に包まれ
あなたが囁く 永遠の誓い
出逢えた男女は 永遠になれる
紅い左衽が 引き寄せた縁(えにし)
梅花の香りが 心地よく漂う
身体寄せては 失くしてく意識
出逢いを夢見る 紅白の羽織り
いつかの古着屋 一対で吊られ
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