あなたの手がなぞっている
飛行機雲の綺麗な線を
しわのよった脆い手で
何処まで続くかなぞっていた

優しいときは過ぎていき
私は小さくなった
それでもこの胸にあるものは
消えないと教えてくれた
貴方の元へ

真っ白な飛行機に乗って空を飛ぶ夢を見た
見たこともない空がうつる
あなたが手を振っていたの雲の下で
いつかの私のように

貴方の頬のやわらかさに
しぼんだ頬がほころんだ
まるく優しい手のひらに
あなたが好きなお菓子をのせた

つらい日々も過ぎていき
私は弱くなった
それでもすこしも怖くないのは
「待っているから」と言った
貴方のおかげね

真っ白な飛行機に乗って空を飛ぶ夢を見た
貴方と二人ワルツを踊る
同じことのない雲のような音楽が
優しく時を運ぶ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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ひこうきぐも

私の隣にはおばあちゃんがいた
おばあちゃんは私がいるとき以外、いつも一人だった
おばあちゃんの隣で空を見るのが、私は好きだった。
そして、おばあちゃんがいなくなった後でも、たまに空を見ている。

死ぬのは怖いけれども、自分にとって大事なものを残せたら、すこし寂しいけれど、安心していける。そうでなくても、ちゃんと私を待ってくれる人がいる。
だから、生きている間くらい、青くさい夢をみたって、いいでしょう?

そんな、ちょっとした若さを残した、おばあちゃんの詩です。


閲覧数:95

投稿日:2009/02/13 22:06:36

文字数:332文字

カテゴリ:歌詞

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