本性
 
―あのときの俺の胸騒ぎは、この後に起こる出来事を予測していたのかもしれない。
 
 
「マスターを呼べたら一番早いんだけど…」
「あ、ディスプレイのビデオからマスターの様子なら見れる。いるかどうか分かんないけどね」
「ビデオ起動したときにアイコンがでるから、マスター気づくと思うけど。とりあえずやってみて」
 
ビデオを起動させる。
 
「マスターいるね。気づいてるかな…って、あれ?ミク姉じゃない?」
 
マスターの眼鏡にディスプレイの様子が映っている。
デスクトップにミク姉がいるようだ。
 
「ほんとだ。ミク姉大丈夫なのか?すごく顔色が悪いけど…」
 
 

「ミク、大丈夫か?一応、友達がくれたプログラムをインストールするぞ」
「以前から言っていたものですか?」
「あぁ。これをインストールしたら治るはずだ」
「ありがとうございます、マスター」
「じゃあ、始めるぞ」
 
マスターがEnterキーを押す。
 
「ねぇ、なんか、様子がおかしくない?」
 
ミクの顔色がさらに悪くなっていっている。

「お、おい、アンインストールってでてるぞ」
 
『uninstall >Miku Hatune』と書かれたウィンドウが出ている。
 
「17%も終わってる!は、早くどうにかしないとミク姉が…っ」
 
リンが青ざめた表情でビデオに映っているマスターの眼鏡を見つめている。
そのマスターは、悪魔のような冷たい笑みを浮かべている。

―早くしないと、本当にミク姉は気づかぬままアンインストールされてしまう。
―しかし、ここから出ることができない。下手に動くと、ミク姉と俺たちの身が危ない。


どうすれば―。
 
こうしているうちにアンインストールはどんどん完了していく。
リンはもう泣いてしまっている。
 
 
「ま、マスター…。最後に…、わ、私の…、歌を…、聞いて…、くれますか…?」

 
 
 
次回に続きます☆


 

 


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

家族の消失 ―初音ミク編①―


初音ミク編の一つ目。

簡潔に言うとマスターの本性を知ってしまう話ですね。


初音ミクの消失
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2937784

この小説の土台、および参考にさせていただいております。

閲覧数:2,049

投稿日:2012/03/28 17:10:16

文字数:825文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    いきなりアンインストールはだめえええええええ(絶叫
    待ってろ、うちのめーちゃんがマスターを撃ち抜いてくれr(黙れ
    (自分時々こういう表現あるのでウザかったら言ってかまわないですよ★)

    2012/07/15 20:10:43

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