-愛して 愛して
愛して 愛して
愛して 愛して
愛して 欲しいだけ-
僕は戦うために人間によって作られた。
(あれがロボット?まるで人間みたいだな。)
彼らは僕を指差して話す。
(聞こえてるんだけど。)
彼らは僕に聞こえているとも知らずに話す。
-その時、誰かが言った。「アイツ、ずっと無表情だ。身体だけじゃなくて、心もブリキみたいだな。」
そう言うと、周りも馬鹿にするように笑い出した。
その時の僕は
(当たり前だろ。人間じゃないんだから。)
彼らへ怒りの感情はなかった。
ただ、その事実に納得している自分がいただけだった。
-ある日、僕は君に出会ったんだ。
「こんにちは。」
そう言って君は笑った。
僕は君のそんな笑顔に惹かれていった。
君のことが好きになっていたのかもしれない……
-僕はどうすれば君の笑顔を守れるの-
みんな君のことが大好きなんだ、って思っていた。
だけど、僕は知ってしまったんだ。
君をいじめる奴らがいることを-
「あの女、いつも笑ってて気持ち悪いんだよ!」
「そうだよね。」
そんな笑い声が聞こえる。
アイツらの笑顔は嫌いだ。
だって、君の笑顔を馬鹿にするんだから-
僕の手は君の涙を拭うことは出来ない。
だから、だから、僕はこの手で君をいじめる奴らを切り裂いてやる。
-そうすることしか、僕は君の笑顔を守れないから…
初めて、自分で考えて行動した。
「君を、君の笑顔を守りたい。」ってそう思ったんだ。
-そうだ これが僕の生まれた意味-
-どのくらい経っただろう。
誰もが僕のこの手を恐れた。
もう、僕を嘲笑う奴らはいない。
(それなのに、それなのに、どうして僕は独りなんだ…)
君の笑顔を信じて、守ろうって思って、戦って、戦って、もう僕の手は汚れてしまったよ…。
「僕は、間違ってたのかな…。」
誰にでも言うわけでもなく、呟いた。
「ニャー!」
「!」
僕の足元にすりよって、一匹の猫が鳴いた。
「君は、僕が怖くないの?僕の手を恐れないの?」
僕の手は、誰かを傷つけることしか出来なかった。
でも、僕は、恐る恐る猫に手を伸ばした。
そして、触れた。
「ニャー」
また、猫が鳴いた。
-優しくて 眩しくて 温かい 何かが この手を通して伝わる-
「っ!」
涙が零れた。
-「心もブリキみたいだな。」
あの時の言葉蘇る。
-僕の心はブリキじゃない!
苦しさも悲しさも…そして、嬉しさも感じることが出来る。
僕は猫を抱き上げた。
(温かい…)
僕は弱くて、誰かを傷つけないと生きていけなかった。
僕の、僕のこの手は誰かは傷つけるためにあったわけじゃなかった。
「もう一度やり直せるかな?」
「ニャー!」
猫は返事をするように鳴いた。
-この手は この手は 君のその頬に 今ならば触れられる気がする-
コメント1
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ご意見・ご感想
禀菟
ご意見・ご感想
俺の頬にも温かい何かがー!!
いや、いい話だった。
ぬこはpvに出てくる黒猫でいいのかな?
次作も期待してるよっ(^-^)/
2011/04/06 21:48:13