「この愛できみを孤独に出来るだろうか」
いま、ここに言葉が生まれたなら どうしよう。
「雨のやまないあの場所は、桜の花がキレイね」
ほら、街じゃあ世界地図は役に立たない。
おいかけて/つかまえて/きみに恋する花一輪。傘も差さずさ迷う 怠惰な悲劇。
あいしてる/あいしたい/恋に恋する夢一夜。きょうを守るために、幕を引き眠ろうか。
「きみの名前を教えて」「明るい花と書くそうだよ」
声の届く距離が真実とは限らない。
ほほえんで/そばにいて/きみに恋する花二輪。硝子の向こうには何が見えるの。
躊躇いが白く濁したそのあとで、泣き濡れた靴音は目蓋に伝う。つめたく。
「……」
罅割れた親愛を埋め合わせるような恋をして、きみがまたぼくのことをキライになって、
それでもいいだなんて分かりきったウソさえも、わたしを裏切ってゆくのだろうね。
ほほえんで/そばにいて/きみに恋する花二輪。硝子の向こうには何が見えるの。
愛しても愛しても、募る思いは花心。あの日 顔を失くした世界の痛み。
*一輪(ひとつ)
*二輪(ふたつ)
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