傾いた日差しが寝そべって落ちた。
静かな波に揺られ瞼を開けた。
差し込む月明かりそれだけがわかった。
砂の城 タレット側で崩れていた。
一つと一つが相反して
足された世界はただの箱

月に酔わされ
翡翠のビー玉を掬い上げ
空に翳してみる
ただ青と黒が織り混じった伽藍堂
捻れた光を不自然がる月

拾った本には抜け落ちていたページ。
国籍不明の燻んだガラス瓶。
役目を終えて住処になったタイヤ。
寂しさ紛らわす蛍とクラゲ。
転がる貝殻 波に消されて
一瞬の凪の音 しじまに鳴る

海辺の夜に
たくさんの思いが屯してキラキラ輝いて
物語を紡ぐ砂に書かれた文字さえ
そんなこと知らないと突き返す海

そっと誰かが消えていった
きっと誰かが産まれ
今にも増えて 
1/そんな

夢から醒めて 
地下鉄の景色をただただずっと眺めていたんだ
終点で降り立った水浅葱色の海辺
夢で聴いていたカンパネラが響いた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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Campanella

閲覧数:77

投稿日:2022/07/17 15:11:30

文字数:397文字

カテゴリ:歌詞

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