「こんにちは。」
ある日の午後、ひょっこりと起こしにきたミクさん。

狸寝入りして、様子を見ていると、
「あれ? もう朝だよー。昼だけど。」
ふわっとした香りと共に、何かが、顔の上に覆い被さる。

* 起きる
* そのまま寝る =>とんでも属性 +5


---------------- 起きる
おもむろに目を開けると、そこは暗い世界。

「髪を顔に乗せるのは、止めて下さい。」
髪の束を支払いのけて、後ろを向いているミクさんに声をかける。

「あっ、起きた。早く、お歌のお稽古しようよー。」
どうやら、ミクさんが時計を確認しようとして振り返った時に、長い髪が私の顔にかかってしまった様だ。


---------------- そのまま寝る
とりあえず、私は横に寝返りをうって、息をする場所を確保した。

「起きないと、びりびりしちゃうよー。」
どのような起こし方をするのか興味があったので、もう少し起きるのを遅らせていると、

「バチッ、バチバチッ」
なにやら不穏な気配。


「朝だよー」「ビリッ」「起きてよー」「バチバチッ」
周りがなんだか、焦げ臭い。

「びりびりしちゃうよー。」
しちゃったよの、間違えではないでしょうか。

声を出そうとしても、
なぜだか、声を出す為の筋肉が動かない。

「早く、お歌のお稽古しようよー。」
しますから、その前に、妙な能力を、止めて下さい。

。。。

その日は、ミクさんに歌の指導をする事は出来なかった。
私が倒れている間、側で彼女は、ヒーリングな曲を懸命に歌ってくれた。

...その気持ちは嬉しいのですが、歌う前に介抱して下さい、ミクさん。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

起こしに来るミクさん

「ミクさんの隣」所属作品の1つです。

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投稿日:2010/07/22 21:17:40

文字数:698文字

カテゴリ:小説

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