五月雨錆びた声が告ぐ
いつものように“異常ナシ”の機体
サカサマ囁いた誰か
不確かな予感気付かぬふり

たとえ僕が消えても
美しい世界のままで完璧に噛み合っていく
瑕一つ残らずに

狂わない拍子(rhythm)で歩いて
変わらない毎日の中で
ただ壊れゆく時を待って
今日も「前に倣え」
胸のどこかしらが痛んで
そんな僕は多分異端で感傷的な機械(sentimental-android)
狂い出す歯車を止めて

最初は人のためだった
機械は生まれここまで進歩したけど
いつしか分かり合えなくなり世界を分かつ深い国境

アイという弱さ求めて
ナミダという水を流して
何故彼等は愚かなままで笑うのか
解らない

不揃いな心拍(rhythm)で歩いて
ばらばらの明日を描いて
それぞれの【error】を抱いて
不可思議な人間
胸の奥深くが痛んで
そんな僕はきっと異端で感傷的な機械
お願いだから、誰か止めて

聴こえる
耳鳴りに似た声がしている

機械は夢を視ないのにどうして僕は何度も何度も
おんなじような、ありえもしない未来をなぞって息苦しくなるのだろう？
空回るだけの歯車たちが廃品へ果てゆく道の途中
答を見つけた

狂わない拍子で歩いて
変わらない毎日の中で
ただ壊れゆく時を待って
今日も「前に倣え」…？

誰のために歩いてるのか
僅かな疑念が芽生えたら
感傷的な機械

「さあ、こんな世界など壊せ」

突然の眩暈が襲って
一瞬止まった僕の全て
完璧な日々はひび割れて
心拍を刻み出す
誰のために歩き出そうか
僕のために歩き出そうか
感傷的な機械

「さあ、【error】受け入れて進め」

陰で嘲笑う道化