9.フェンス上部に柔らかラバーを
ホームランかどうかを巡る抗議の種に飛球がフェンスを越えたかどうかというのがある。
1996年のワールド・シリーズでヤンキースの打者が打った飛球を野球少年がフェンスの手前で捕球し、審判のホームランという誤審を招き、その野球少年が一躍ヒーローになった事件があった。(公認野球規則3.12)によれば、
「打球又は送球に対して観衆の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる」
となっている。野球少年がヒーローとなったのは、正しい判定ならアウトだったプレーをホームランに変えたからだ。この種の観衆の妨害はファウル・フライの際によく見かけるが、この場合はワン・ストライクか、ワン・アウトかの違いなので、ホームランか、ワンアウトかの分かれ目とは重要性が異なる。
あるいは平成6年の対中日の最終戦で、川相が放ったホームランがインフィールドと誤審されて、2塁打となったことがあった。川相自身は、
「ホームランが1本ふえても、年俸に影響はないので、こだわらないし、終盤で3点差が4点差になったので、勝利を確信できたし、4点差も5点差も勝負に影響はない」
とただでさえ少ないホームランを1本損し、打点2が、打点1に誤審されたことを悔しく思っていないと後日語っていたが、誤審は誤審である。
こうした場合の問題は2種類に分けられる。一つは観客がホームラン性の飛球に触れることができないようにすることである。もう一つは飛球が外野のフェンスを越えたかどうかの判定に誤審が発生しないようにすることである。この2つの問題は外野フェンスの上部に1メートルの幅でスポンジのように柔らかいラバーを張ることで解消される。
またスポンジの厚さは硬球の直径が7.2センチ程度であることから、10センチもあれば衝撃は十分に吸収される。
まず、スポンジの部分に飛球が当たれば、ボールは全く跳ね返らずに、真下にポトリと落ちるので、ホームランとなる。また、このスポンジ部分が1メートル幅あるので、外野フェンスを乗り越えたファンが外野フェンスに当たるようなインフィールドの飛球をキャッチすることは不可能となる。かくしてこの問題も解決される。
また、スポンジ部分を1メートルの幅で付け足すと、外野スタンドの観客の視線を遮るようになる場合は、金網のような堅いものではない、漁網のような柔らかいネットを張ればよい。この部分に飛球が当たれば、ボールは跳ね返ることなく、ぽとりと真下に落ち、ホームランと判定される。
現在の審判員制度は4人制となっている。4人制の場合、外野フェンスぎりぎりの飛球が見にくいのは当然のことである。こうした人間の眼の限界は、外野フェンスの上部に柔らかラバーを張るか、柔らかいネットを張ることで簡単に解決される。
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