もう動くことはない古びた時計の
錆びついた発条を巻こうとしている

途方もない重さのせいで潰されていく昨日
腕も脚も針のように折れかけているんだ

溢れ出した涙でさえ私の痛みを癒してしまう
残酷に流れていく時間から逃れようとしても


絵本で読んだような「おわり」に憧れた
眠りを覚ましてくれる王子はもういない

移ろいに惑わされて狂うように花が咲く
溶けていく雪はなんて醜いのだろう

幸せを噛み締めるたび舌を抉るような苦さを味わう
甜過ぎる蜜の味を覚えさせられてしまったから


動けないままで 進めないままで 距離だけが離れていく
毒に侵されたように記憶さえも滲んでしまう


咎められるはずもないのに優しさに触れることを恐れて
何時までも何時まででも罪を贖っているの

暖かさで満ち満ちている現実の中に包まれていても
最後まで笑っていた貴方のことを忘れないように

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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ラパン・ブラン

閲覧数:264

投稿日:2012/02/24 13:26:23

文字数:385文字

カテゴリ:歌詞

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