A

考える
出来るだけ単純なこと
日は動き 時は経つ
皮膚の下
流動するからだ
私がなくなる感覚

B

どれほどのひとが
私の代わりになれるだろう
どれほどのひとの
私は、代わりになれるだろう

S

人は流れる
流れに流されていく
出来るだけ長く こうしていたい
人は願う
願いは願いを食べる
始まりはいつも 壊しあう目

A

考える
出来るだけ単純なこと
再会と再会の 僅かな間
循環するいのち
私が考えていたこと

C

指の先から
すりかわる世界線
視界の端で
流れ出す音の波
私を運ぶ
崩れかけたアドレス
思い出せない

S

人は叫ぶ
叫びは叫びのまま
空を駆けている 死んでいく時間
人は生きる！
生きながら生き存える
私の腕を 私が掴む いつか

~~~

かんがえる
できるだけ たんじゅんな こと
ひわうごき ときはたつ
ひふのした
りゅうどうする からだ
わたしが なくなる かんかく

どれほどの ひとが
わたしの かわりに なれるだろう
どれほどの ひとの
わたしわ かわりに なれるだろう

ひとわ ながれる
ながれに ながされていく
できるだけ ながく こうして いたい
ひとわ ねがう
ねがいわ ねがいをたべる
はじまりは いつも こわしあうめ

かんがえる
できるだけ たんじゅんな こと
さいかいと さいかいの
わずかなま
じゅんかんする いのち
わたしが かんがえていたこと

ゆびのさきから
すりかわる せかいせん
しかいのはじで
ながれだす おとのなみ
わたしをはこぶ
くずれかけた あどれす
おもいだせない

ひとわ さけぶ
さけびはさけびのまんま
そらを かけている しんでいくとき
ひとわ いきる
いきながら いきながらえる
わたしのうでを わたしがつかむ
いつか