月に光り雪に濡れてる

君の時計の紅い文字盤

文字盤の上針が揺れてる

刻んでいる時は過ぎる

熱い涙零れ落ちた

君の体はもう動かない

よく物語で涙が零れ落ちた想い人が

目を覚ますってそんなのがあるけど

やっぱり嘘だったみたい

空から雪が音もなく

降っては君の体を包む

紅い文字盤雪に埋もれ

紅と白が溶け合った

別れの言葉を君の耳に

そっと耳うちさようなら

よく物語でさよならなんて言わないって

セリフがあるけどそんなの無理よ

やっぱり嘘だったみたい

君の体に刺さってた

紅いナイフを抜いてみる

ナイフの柄に彫ってある

木彫りの文字は私のイニシャル

紅い文字盤艶やかに

私の涙と血を照らす

雪に倒れる　２人の紅

白に溶け合い　消えていく

消えていく