禁断の果実を口にした貴女達は
この世から追放されてしまった
その事を知った私は
悲しくて泣き叫んだ


この物語は
口にしてはいけないという
果実を口にした二人
アダムとイヴという
二人の他に存在したという
リリスという存在の
儚く悲しき物語


好きだったあの人が
とても愛おしくて
毎日、遠くから見ていた望むのなら何をされてでも
いいと思っていた
だけど神様は私を
檻から出してはくれなかった


遠くから見ていた二人を羨ましくも私は憎み始めた
何故、私だけがこんな目に
あわなきゃならないの…

この想いどうすればいいの
胸が張り裂けそうだよ
見ているだけでしかないのなら
この全てを歌に記そう
私の可愛い妹イヴの
幸せを願って



その日、聞かされた言葉
二人が追放されたという事実
何もかも失ってしまった
貴女の笑顔を
一生見る事も出来ないなんて


ねぇ、もし私が
この檻から出ていたなら
貴女はあの果実を
口にすることはなかったの？
私にずっと笑顔見せた？


何もかも、失った
この悲しみを
私はどうすることも出来ない
それなら歌に記そう
この悲しみを
怒りに変えて…


私が歌うは
悲しみの歌であり怒りの歌
貴女達が追放されなければ
今の私はここにはいないだろう


私はリリス
アダムの最初の妻にて
イヴの実の姉
そして今の私は…