A1
灰色の雪が赤レンガに積もり
夜行列車に猫を連れて乗り込む

B1
厚着の僕のコートは冷たく
抱いてる猫のお腹を触って
去りゆく景色と 指先の温度
すべては虚ろな眠りに融ける




A2
外を見つめる僕の瞳の色が
窓のガラスに映り込んでは消える

B2
さよなら昨日まで過ごした街
真っ暗な夜は雪だけ白く
街灯がともす モザイクの車窓
時間が止まったような気がした

C1
列車が進む 距離が離れる
思い入れなど なんにもないが
なぜか時間に 止まってほしい
そんな思いで 子猫を抱いた




B3
疲れているのになぜか寝付けず
うつつか夢かをさまよい続け
列車は止まって 子猫は逃げ出し
独りで見知らぬ街に立つ夢

C2
列車の中は いよいよ暑く
外の寒さが うらやましくて
だけど降りても 行く当てはない
僕のことなど 誰も知らない

C3
降りゆくことも とどまることも
出来ない僕は 苦しさに耐え
冴えたフリした 子猫抱いても
止まりはしない 時間と列車

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

猫と雪の夜行列車

http://piapro.jp/t/bxQk に作詞させていただきました。yama-daiさんありがとうございました。

幻想的かつ可愛い感じの曲調だったので、それぞれを表現しています。後半は息苦しさをイメージしました。

はじめ聴いた印象では、冷たくて窮屈なのに、なんとなく奥に広がるものがある風景というか、言葉では説明しづらいですが、灰色の雲があって、その下にのどかな風景が奥までずっと広がっていて。でも曇っているからずっと暗い、みたいな、そういう風景を車窓から眺めているそういうシーンを想像しました。幻想的で、若干レトロな感じです。

けっこう具体的に想像できてしまって、いい雰囲気だな、と思いました。うまくそれを表現できたでしょうか。


そこから、前半は主にその車窓からの風景と、それを見つめる主人公の描写。後半は、主人公の心理的な描写に映っていくことになります。
全体的にかたくなりそうだったので猫をなんとなく可愛い感じで入れていますが、機能してくれてるでしょうか。「猫のお腹」とか。


余談ですが、ぼくは割合移動時間の電車とかバスの時間が好きです。
その理由は、たどりつくまでただ何をするでもなく、というかできることもなく、ただひたすら待つという無力感や脱力感にあります。
そのことをある程度意識して後半は書いていました。
ぼくとしては、ぼーっとできるので好きなのですが、まあ、ひっくり返せば息苦しさというか、窮屈さってことでもあるので。だから、そっちの方面を感じる人はそういう移動時間が苦手だったりするんじゃないかな、と思いました。

けっこう解説してしまった。

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投稿日:2013/09/05 01:01:27

文字数:435文字

カテゴリ:歌詞

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