時刻通りの遅刻の行方　始業前から怒られる
金にならない時間さえ　くだらないマナーがこだまする
昨日残った読まない資料　無駄を無くせと無駄に言う
分からないなら何でも聞いて　「私は何をさせられてるの？」

薄着のスーツを望まれて　棘を隠して花咲かす
枯れ木が嵐を起こすなら　あなたが桜を咲かしてよ
うんざりするほどお茶が沸く　苛立ち隠して運び出す　

電線止まる小鳥のように　羽ばたくことを休めたら
も一度高い風に乗り　ビルを見下ろし飛べるから

少しだけでも安らぎを　手首に残した香りをかいで
意味も見えない紙の束　ヤギの群れへと渡したい
花を咲かせる灰のように　シュレッダーかけてばら撒いて
油が滲む不毛の土地へ　お茶と一緒に届けたい　


無駄に並んだ見せかけランチ　一人でパンでも食べたいよ
貴重な紙幣が羽ばたいて　偽り風味の食事を終える
休憩時間の作業の電話　緊急以外は黙っとけ
意味なく可愛い付箋の紙に　劇画タッチにメモ残す

仕事終わりの予定を聞くな　残業残業残業だ
家につくまで仕事なの　プライベートは一人から
彼氏も欲しいが金が欲しい　弾丸込めて趣味に撃つ

夕焼け小焼けでヒヨコが帰る　飛び立つ水辺を後にして
濁る空気で夜が来る　蛍光灯が目に染みる

少しだけでも安らぎを　手首に増やした香りをかいで
先が見えない紙の山　丸めて遠くにレーザービーム
重い物ならダンクして　台車飛び乗りドリフト掛けて
トップスピードで廊下を走り　並んだ上司にストライク　　　


妄想しながら仕事して　家に帰れば酒浴びて
尊い夢に浸りつつ　短い朝まで一休み

少しだけでも安らぎを　妄想増やして笑いに変えて
少しだけでも安らぎを　妄想増やして花を咲かせて