ただ、飛び立ちたくて
羽根をばたつかせる
その度に、散る白い羽根が
儚く、朱く、染まり…
さぁ、さぁ、
こっちへおいでなさい
貴方の世界は
其処じゃない
そのままでは消えゆくだけだと言うのは
――天使?
それでも僕は…
君のいない世界では
生きたくなくて
天使の囁く声に
《聞こえない》と耳を塞ぎ
がむしゃらに天を仰ぐ
涙は堪えず溢れ
ただ、君の元へ
行きたい
逝きたい
生きたい…
枯れ果てた咽では
その言葉さえも
言えなくて
もういっその事…
この身さえも消えてなくなればと…
そう嘆いた
君の居ない世界を恨み
君を奪った神を憎んだ
「貴方が奪ったんだ」
憎しみの歯車が静かに廻り始めた
カラカラ カラカラと
その時、僕の後ろに
大天使が舞い降りた
無情にも加速して行く
歯車が煩く響く
僕は闇夜に染まった
羽根を広げ飛び立った
そっと伸ばされた手に気づくことなく
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