カメラの仕事をしていると、ときどき「写真って結局ひとりの作業だよね」と言われることがあります。
たしかにシャッターを押す瞬間はひとりです。
ファインダーを覗いて、光の具合を見て、モデルさんの表情を待つ。
その時間だけを切り取れば、なかなか孤独な世界に見えるかもしれません。
でもよく考えてみると、創作というものは最初から最後までひとりで完結するものではない気がします。
先日、ふとpiaproを眺めていました。
そこには音楽やイラスト、小説など、たくさんの作品が並んでいました。
誰かが作ったメロディに、誰かが絵を描き、そこにまた別の誰かが言葉を添える。
画面の向こう側で知らない人同士が静かにバトンを渡しているような感じがしました。
これって写真の現場にも少し似ています。
撮影ではカメラマンだけが作品を作っているわけではありません。
モデルさんの表情、ヘアメイクさんの仕事、衣装を選んだ人の感覚、場所を決めた人のこだわり。
いろんな人の「好き」や「こうしたい」が集まって、ひとつの写真になります。
昔は良い作品を作るには自分の中から何か特別なものを絞り出さないといけないと思っていました。
机に向かって唸りながら、頭の中を探検するような作業です。
でも最近は少し考え方が変わりました。
面白いものを作る人は案外ひとりで戦っていない。
街を歩いたり、人と話したり、誰かの作品を見たり。
そういう小さな出会いを拾い集めながら、自分の表現に変えている。
創作は孤独な作業に見えて実はたくさんの人との会話なのかもしれません。
piaproを眺めながら、そんな当たり前だけど忘れがちなことを思い出しました。
写真も同じです。
シャッターを切るのは自分でも、その一枚にはたくさんの人や時間が写っています。
だからこれからもひとりでカメラを持ちながら、ひとりぼっちにならないようにしたいと思います。
良い作品は、きっとどこかで誰かとつながって生まれるものだから。
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