ゆうだちのあとの湿った空気
隣で肩震わせてるきみ
小さなこの傘だけじゃ全部は
隠しきれないねって 笑った
きみはいつでも傘を持たず
雨に打たれては悲しい顔
小さなこの傘で きみのことを
守りたいなんて事 思った
つよく思ったんだ
ああ
雨はいつでも僕らを 引き剥がそうとする
それでもつよく肩を 引き寄せて並んでみる
足りないところは 土砂降りの中じゃ
どう頑張ったって 濡れてしまうけれども
雨がいつでも弱い ぼくらを強くする
それでぼくらは前を向いて 立っていられるんだ
足りないところは 濡れたっていい
冷え切った箇所から 確かめられる熱を
旅立ちの日にきみはうなづく
傘を持つことを約束する
雨の日にはいつもぼくを思い出して
強く生きようねって 約束とさよならした
ああ
戻りたくはないのだけど 忘れたりはしない
あの日の二人の弱い部分とか全部
忘れないで忘れないで きみの手で その手で傘を
持たなくては意味がないんだ わかっているよねもう
雨はいつでも僕らを引き寄せてくれてた
だからぼくはこの気持ちを気圧のせいにはしない
この熱こそが ぼくのきもち 全部
だから いつか きみに伝えるよ
雨はいつでも弱い ぼくらを強くする
それでぼくらは前を向いて 立っていられるんだ
足りないところは 土砂降りの中じゃ
どう頑張ったって 濡れてしまうけれども
お互いの傘を持つことはできないからさ
それぞれのちがう傘を持って
いつかまた会おう
落雷や突風に
うちのめされたりすることもあるだろう けれども
【兎眠りおん】傘【オリジナル】
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