一瞬のうちに君が陰ってしまったようで、手繰り寄せるみたいに抱きしめた。
君が泣きそうに笑った意味が、今なら分かる気がするよ。


淋しそうな爪先が愛しくて、小さな手のひらを掴んでいたくて。
すべてが君との色褪せない日々でいっぱいで、だからこそ息が出来ない。
息の仕方が、分からない。


君が泣きそうに笑うたびに、見ないようにしていた未来が僕に語りかける。
分かってる、今のままじゃ彼女はずっと淋しいままだって。
分かってるのに、見たくないから誤魔化した。
彼女の小さな体躯が冷たいことにだって、本当はずっと気付いていたのにね。


今は抱きしめることなんて決して叶わないけれど、だからこそ僕の腕は未だに君を覚えてる。
綺麗な思い出なんかに出来ないし、出来ないからこそ罪深くて離せない。
それでも、二度と繋がることはないと君が笑うなら、僕も笑うよ。
いつかの君のような、今にも泣きそうなあの笑顔みたいに。


(きっとそれはさよならの合図だったんだ、)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

良かった、と思える日が

僕から、消えてよ。なんて悲しすぎる、残酷な現実。

初音ミクオリジナル曲「君の体温」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm9189786
曲・歌詞:クワガタP様
動画・イラスト:りょーの様

の自己解釈文章となっています。大好きな曲です。でもなんとも悲しくて、それゆえに愛しすぎて、よく泣きたくなります。永遠の儚さを知ると、大事な人を大事にすることの難しさが分かるのでしょうか…。

閲覧数:62

投稿日:2011/01/17 18:07:13

文字数:426文字

カテゴリ:その他

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