誰かの笑い声が 耳に届き振り向いた
かける言葉も見つからず 遠くで眺めていた

手を伸ばしてみたけれど 掴めないその光は
私の後ろに黒い影を作り出した

望まなければいいとわかっている
近づけば灼かれてしまうことも

なりたいものになれない運命なら
息苦しい場所から遠ざけて
綺麗なものは見たくない
捨て去ることのできないこの気持ちが
私を滅ぼしてしまう前に
誰にも届かない場所へ

逃げ込んだその先は 暗い壁の向こう
声を潜め一人きり 膝を抱えていた

眩しすぎた世界の 放つ光の矢を
防ぐ盾になるものと そう信じていた

ここにいるよとあげた声が歪み
やがて何もかもを燃やし尽くす

壁の内側からも見えてしまう
残酷な理を知ってから
描いた夢は色褪せた
してはいけないことだけ教えられて
私はどこにも行けなくなった
それなら居場所はどこにある

なりたいものになれない運命でも
今ここにいる私は消えない
痛みは拭えなくても
砂粒ほどの光でも構わない
誰かのもとへ届いてほしくて
崩れる壁を背に進む

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

エリコの壁

閲覧数:112

投稿日:2014/09/07 22:49:19

文字数:450文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました