ジャケット

砂礫(されき)へ沈む夢も嘗(かつ)て
拉(ひしゃ)げた善悪に枯れ落ちて
正しい事は正しいと
疑問も持たず幸せですね

幽(かそけ)く街を彷徨って
此方(こち)に誘(いざな)うは髑髏(されこうべ)
偽善に満ちた戯言(ざれごと)を
吹聴(ふいちょう)して廻って楽しいかい?

洽(あまね)く人は等しいと
詭弁、宣う道化師(アルルカン)も
心の奥の劣等感
仮面で隠し生きてるんだ

観覧席(オーディトリアム)から眺めた
喜劇、悲劇、判らぬ茶番劇
自動的(オートマチック)な其の劇を
どうやら人生と呼ぶらしい

感情が崩れ消えてく
そんな惨状を只眺めて
己の罪に気付かずに
人を侮蔑するも人だ

不完全な言葉を吐いた
人間と云う創作物(つくりもの)は
人類と云う不完全の
敵役に成るそうだ

どうだい?
欠いた色彩で眺める終焉のパレヱドは
後悔無しで生きたいね
呟く君が儚くって
海底墜ちて花が咲いて
気付いた頃にはもう遅いんだ
描いて仕舞った画布を持って
甃(いしだたみ)の上を歩くんだ

寄る辺、蒙昧と咽ぶ餓鬼
其方(そち)に集(すだ)く夢の墓詣(はかもうで)
悲しい事を悲しいと
云えるだけで幸せでしょう?

鈍間(のろま)、漫(そぞ)ろだ戻ろうか
愚かなものかと叫ぼうか
幽霊劇(ファンタズマゴリー)も寂(さび)れた
死人ばかりの街なのですね

気侭(きまま)、若干(そこばく)、其処(そこ)は彼(か)と無く
仮令(たとい)、悖(もと)る生き方成れど
鎮具破具(ちぐはぐ)な歌、口遊(くちずさ)もうか
疾(と)うに消えた世界で

綺麗事を只並べた
出鱈目(でたらめ)な御伽話なら
未だ聞こえないだろ
聞く耳すらも持たないだろ

何処(どこ)かの国の絵画だった
天国が描かれていた
現実主義者(リアリスト)の語部(かたりべ)曰く
そんな国は無いそうだ

境界曖昧に揺らいで
去り行く有限の雨色(あめいろ)が
逍遥遊(しょうようゆう)と等しいと
嘯(うそぶ)く僕は小さくって
書いて破いた本を蒔(ま)いて
切れ切れの思考が宙に舞った
断片的な其の言葉は
僕を知るには十分らしい

砂礫(されき)沈む夢は奇麗か?
忘れられた日々は不要か?
生きる道を決めるは誰だ?
僕等が習った正しいは、誰かの捨てた間違いだ

透過、飽いた此の世界で煌めく妖艶な街灯が
俯き歩く僕達を
眺めるように照らしていた
最低な言葉だって
旋律に乗せて運ぼうか
悲しい儘に歌うんだ
悲しいからと歌うんだ

悲し昔の御伽話を
正しいと信じる大人達
曖昧に生きても良いさ
僕等を描くのは僕等なんだ

どうだい?
欠いた色を塗って
奏でる遊宴の音(ね)鳴る方へ
散々腹(さんざっぱら)な日々も案外
悪くはないかなと思えるかい?

夜露(よつゆ)に濡れた窓を越して
眺めた朝日が美しいと
晴れ暮れ泥(なず)む夕を背け
牆壁(しょうへき)寄り掛かり歩を休めた

眩む浮雲を数えて
自由に見える空に憧れた
海底墜ちた花を求め
深く沈む僕は此処だ

00:00 / 03:24

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

ヴェントリロキズムライクヒューマン/初音ミク off vocal

ヴェントリロキズムライクヒューマン/初音ミクのoff vocalです。

閲覧数:129

投稿日:2020/12/04 05:44:39

長さ:03:24

ファイルサイズ:7.8MB

カテゴリ:カラオケ/インスト

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 歌詞・カードジャケット作品1

  • ぽてとまっちょ

    ぽてとまっちょ

    使わせてもらいました

    道端の石 様
    はじめまして、ぽてとまっちょ と申します。

    ひと聴き惚れいたしまして、僭越ながらこちらの作品を歌ってみたで使用させていただきました。
    事後報告となり申し訳ありません。もしご不都合などございましたらお知らせいただけますと幸いです。
    この度は素敵な作品を使用させていただき、ありがとうございました!

    2023/08/20 03:26:14

クリップボードにコピーしました