あやかしづくし
満月の夜に 踊れや踊れ
哀(かな)し苦(くる)しも全てを忘れ
この身朽ちるまで 狂えや狂え
あの日の夜まで帰りゃんせ
春桜 滝壺脇の 切り株に
糸を結わうは 絡新婦(じょろうぐも)
点いて消え 人を嘲笑(わら)うは 化け提灯
人と微笑(わら)うは 座敷童子(ざしきのわらし)
夏の海 魚を喰らう 海女房
煙管(きせる)の煙は 煙々羅(えんら)に化ける
螢飛ぶ 足音響く 夜の道
七人ミサキよ そら逃げろ
煙月(えんげつ)の夜に 踊れや踊れ
哀(かな)し苦(くる)しも全てを忘れ
明日(あす)が来るまで 狂えや狂え
望んだ刻(とき)まで帰りゃんせ
秋の山 紅葉(もみじ)降る空 始まるは
たぬきときつねの化かし合い
部屋のなか 目々連(もくもくれん)が 見つめてる
青行灯(あおあんどん)呼ぶ 百物語
冬の夜 灯る狐火 舞うは雪
べとべとぴしゃと 足音が憑く
闇の中 百鬼夜行(ひゃっきやこう)の 先頭は
首無し馬と 夜行(やぎょう)さん
暁月夜(あかつきづくよ)に 踊れや踊れ
愛もこころも全て投げ棄て
朝が来るまで 騒げや騒げ
あの日の夜まで帰りゃんせ
静かな水面に泪を溢(こぼ)し
九つの尾はゆらりと揺れて
私は人の子? あやかしあやし?
全てを忘れて踊りゃんせ
満月の夜に 踊れや踊れ
すがたこころも全てを忘れ
来世の夜まで 狂えや狂え
望んだ刻(とき)まで帰りゃんせ
あの日の夜まで還りゃんせ
00:00 / 03:53
ブクマつながり
もっと見るクリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想