見上げた夕焼けに 牙を隠しもせずに
雷(いかづち)轟かせ 塗り重ねゆく
弔いの余韻と 溢れる吐息の中に
遥かな昔から 流れ続ける
禍々しいほどに 素知らぬ明るさ
迫り来る終末に 狂おしい口付け
束の間の気休め 風と目を合わせても
明日というその日は 未知の実がなる
描き出した歌に 硝子を叩きもせずに
稲妻閃かせ 彷徨い歩く
その輪をもう一度 美しい闇の中に
雨が揺らすものは 何故かちぐはぐ
やり切れないほどに いつもの気高さ
誰かが気づく前に 切なく抱き締め
空から舞い降りて 忘れかけた一片も
あの日の終わりには 今辿り着く
耳障りなほどに 花開く静けさ
見せ付ける強さに はかなく焼き付け
想いを波立てて 眠れない長い夜も
頬濡らす願いは 虹すら砕く
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