暗闇の中彷徨い続けて
手探りの自分探し
望みも希望もない
疎まれ蔑まれるだけの存在に価値などない
傷つくくらいならば
心の扉に鍵を掛けてしまおう
傷つくのは怖い
追われるのは怖い
いっそ誰も知らぬ間に
壊して
壊して
ざわめく木の葉達の声も届かない
深い深い無音の水底
死という甘美な誘惑の渚に足を浸しても
そこへ飛び込む勇気はない
逃げてしまいたい でも
帰りたくもない  だから
ここにいる証が
証が欲しい

深い森の中歩き続けた
癒えぬ傷を抱えて
夜明けの来ないこの地に
息づく理由を誰か教えて
ガラスの外は敵だらけ
隙を見せたら壊されてしまう
壊れるのは嫌い
逃げるのも嫌い
いっそ出会う前に
忘れて
忘れて
さざめき合う光の声さえ届かない
深い深い無光の水底
自分を殺して生き続けるそれでもなお
生きることを望む自分がいる
忘れてしまいたい でも
戻ることも出来ない だから
ここにいた真実を
真実を残して

要らないと言われるのが怖い
心のどこかで逃げていた
望まれない命だと割り切ってる
平気な振りして隠してる
だから余計に怖くなって
縋り付いて泣いてしまいたい
それで満足できたなら
知恵を与え過ぎた
神をも恨む片翼の天使
癒えぬ傷跡外套で隠し
速足で歩き去る
望みも希望もない
懐古の泉に記憶を浸して
眠ろう
眠ろう
明けることのない夜の調べに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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傷―キズ―

ダークなイメージで書いてみました。
死にたいけど、死ねない。
まだ生きていたい、という複雑な心境を言葉にしてみたつもりです。

閲覧数:84

投稿日:2008/01/27 21:40:36

文字数:581文字

カテゴリ:その他

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