想い遂げることも 叶わぬ憂き世にて
はかなくなりにけり 少女に捧ぐ詩…

ぬばたまの黒髪 海風に靡きて
清き華となろう 戦の華にな[ろう]

天に溶けた想いを 託されし十六夜月
走り抜けた刹那に 優しい夢を見ました

高く高く 旻(そら)に咲いて
羽根を纏った 恋模[様]
袖を逢わせ 心の音(ね)を逢わせて
ものやおもふと 問われるまで

契り結ぶ日まで 指折り数えつつ
季節が逝(ゆ)く頃の 運命の戯れ

黄泉路へ発つ貴方に 添うことも赦されずに
水底(みなぞこ)の貝の[よう]に 揺蕩う(たゆ[たう])命みつめた

巡り巡る 時代(とき)の悲劇
無情な神を 恨めど
涙隠し 刀傷も隠して
在りし名に身を 窶(やつ)すの

愛を知ることは罪なのか
孤独を知るのが罰か
鎧の重きに尋ねても
波が寄せて返すだけ

高く高く 旻(そら)に咲いて
羽根を纏った 恋模[様]
袖を逢わせ 心の音(ね)を逢わせて
ものやおもへど 散りけり

巡り巡る 時代(とき)の悲劇
無情な神を 恨めど
涙隠し 刀傷も隠して
在りし名抱いて 還りましょう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

十六夜月

※葛城マオさんの楽曲へ提供しました

和風曲なので、悲恋の戦乙女、鶴姫のイメージで書きました。
彼女の辞世句「わが恋は 三島の浦の うつせ貝 むなしくなりて 名をぞわづらふ」に因むワードや、当時十六歳だったと言われた少女の身で実際に戦に出てその中で恋をして恋を失っていく戸惑いを掛けたタイトルがポイントでしょうか。

閲覧数:229

投稿日:2014/01/24 21:37:43

文字数:467文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました