A浮かんでは
消えてくように
空の雲間に
見えた雀も
積み上げた
本の隙間に
脱ぎ捨ててきた
靴下一つ
B「ずっと笑っていようね」と交わしたゆびきり
思い出を そっと 辿って
S目を閉じて泣いてまた
誰かの後ろを
ついてく一歩一歩
迷わないよう
描きかけの未来を
マネっこの夢を
大事に抱えて
歩いていこう
A沈んでく
骸(むくろ)のように
雲の割れ目に
消えた烏(からす)も
置いてきた
物も忘れて
笑い続けた
偽物ばかり
B「なにも変わりやしないよ」と落ちてく溜息
アルバムを そっと 濡らして
S目を開き見えたのは
誰かの足跡
歩いてほらまた
道を探して
忘れかけた未来は
これだけの夢は
誰のものかすら
分からないまま
S目を閉じて見えたのは
まだ霞むけれど
しっかり一歩一歩
迷わないから
描きかけた未来は
へたくそな夢で
躓いてもいい
行ければいいな
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