1
飛び降りたことはないからわからない
その先のぼくの身体の行くところ
飛び立った瞬間に 消える魂
ぼくは意思のないモノになる
その下に誰がいるのか 考えてない
自分の人生に 囚われたブラックボックスよ
感じる風は冷たくて 遠のく意識に力は無くて
走馬灯が現れて 歩み止めることに意味があるんですか?
再来する人生の葛藤が 思いとどまらせる この足を
大切な人に追いつかなくても 別れ告げなくてもいいから 戻ってよ!
2
死んだ人の話を 誰がしているのだろう
たわいもないネット メディアの情報 評価される踪跡
一思いに絶った命が 誰も知らないところで消えると思っていた
ただ一瞬でも目に止まる あとはそれっきりだけど
散らした命が美しいって言うけれど
ぼくの苦痛 分かってもない奴らに言われたくはないよね
切り立つ崖につま先をかけて
覚悟を決める若き命は
今日までの敗北を背に涙
堪え蒼白に落下してゆくのだ
電飾ぎらつく摩天楼に
叫ぶ内なる声の響応も
雷鳴よりも疾い絶命で
暁天は祝福しないだろう
3
明日の自分に会うことはできない
明日を生きる自分だけが知り得る結末
今日まで生きてきて疲れた身体でも
昨日までの自分を無駄じゃなかったと言わせよう
全部終わりにしたくなったって
踏み外す決意の両足で
会いにくるだけでいいから
傷を舐め合うだけの会話でもいいよ
涙の訳を知るのは自分だけ
その運命変えられるのも自分だけ
ならば飛び降りるはずのピリオドに
書き換えに戻れるのも自分だけ
そうだろ…?
ぼくを待っている声が聞こえる
でもそれは地上からじゃない
絶ったひとつの人生だけでも
揺り動かせる未来があるというのなら
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