カーテンは 春の風にそっと はためいている
サイレンがまだ 遠く町へと ひびけば
映画なら エンドロールが 始まるころ

手を伸ばした 花びらを追うように



嘘を言(ゆ)うこと 許されるなら
あなたしかいない あたしには

海が 狂おしいほど 夜を映して
ふたりきり 波音をきいた あの日
あの日だったんだ



サーカスが かつてこの町にも 訪れたよ
叶わないと いつか忘れた夢があるよ
何度でも 繰り返し語り 迎えた朝

伸ばした手は あなたの白い指先を



ホントのこと 教えてあげる
あたしには 他の誰だって よかった

煙突だけ 高くそびえる この町で
他の誰だって!
でも 可能性なんて
あの日だけだ

あなたはきっと 恋をした
あなたはきっと 愛を知った
あなたは それら退屈な
すべてを捨てて来たんだよ

あたしはきっと 壊した
なにもかもを 灰にした
あなたの ちょっと色あせた
長い髪を見つけるまで

「いいの?」
「とーぜんだ!」

ああ! 煙突だけ 高くそびえる
このクソったれの町で 出会い
そして 出て行くこと ふたりで決めた
波の音 憶えてるよまだ
ほら
遠い日々の 片隅の
春 あの日だったんだ
声をきいたんだ
ああ、あなただったんだ
手を伸ばした

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

★運命ごっこ

応募用の歌詞でしたが不採用のため、
もし曲をつけていただけるようでしたらご相談ください。

閲覧数:243

投稿日:2018/05/20 03:32:00

文字数:546文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました