始めた物語を終わらせるためには
どれくらいの言葉が必要なのでしょう
水底の生活にいつかは慣れて
星を忘れてゆく
だけど 夏 過ぎた日々
彼方の青に 瞳を閉じたのなら
「確かめてみたいことがあるんだ」
あなたに手を振った
そのとき光った空のことを
ひとりで振り返る
確かな物語を望んでいた子供
透明な記憶だけが心臓を動かすでしょう
輪郭は泡になる
いつか放した声も忘れてゆく
風を待つ指先に 涙の跡に
祈りに 触れられたら
(あなたの隣に生きたいなんて
おもわないよ
僕は 光をまとったあなたのように
生きてみたかったんだ)
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