砂楼の空

*
下天の 旅人は 夢渡り人
感情<ラサ>の波に 溺れ
乾いた 風に舞う 
小さな 砂の 一粒



陽炎 揺らめいて 灼ける 砂の海
喧騒の 街を 見下ろし
天竺を 渡る 太陽<スーリヤ>

**
神々に 捧げる 階律<ラーガ>
輪廻する 業<カルマ>と 償い
その長い 魘夢の 果てに
流れ着く地は バラナシ




泪さえ 奪う 涸れた 砂の風
熱色の 余韻 残して
夜衣 纏う 太陽<スーリヤ>

*
現世は 蜃気楼 一夜の宴
感情<ラサ>の波に 溺れ
乾いた 風の中 
終わりの朝を 迎える

**
意味を持つ 数多の 階律<ラーガ>
旋律は 刹那の 彩り
12の音<スヴァラ>を 操り
踊れ 拍子<ターラ>に 合わせて




**
魂の 奏でる 階律<ラーガ>
鮮やかな 痛みと 祈りを
12の音<スヴァラ>で 織り成せ
近寄る 炎の 旋律

煙の 帰するは 月<チャンドラ>


応募先の曲は、*と**はサビが2種類のような感じ、
最後の行「煙の~」は「近寄る~」と同じメロディラインの繰り返しでした。

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さろうのそら

げてんの たびびとは
ゆめわたりびと
ラサの なみに おぼれ
かわいた かぜに まう
ちいさな すなの ひとつぶ

かげろう ゆらめいて やける すなの うみ
けんそうの まちを みおろし
てんじくを わたる スーリヤ

かみがみに ささげる ラーガ
りんねする カルマと つぐない
その ながい えんむの はてに
ながれつく ちは バラナシ

なみだ さえ うばう かれた すなの かぜ
ねついろの よいん のこして
よるごろも まとう スーリヤ

うつつは しんきろう
ひとよの うたげ
ラサの なみに おぼれ
かわいた かぜの なか
おわりの あさを むかえる

いみを もつ あまたの ラーガ
せんりつは せつなの いろどり
じゅうにの スヴァラを あやつり
おどれ ターラに あわせて

たましいの かなでる ラーガ
あざやかな いたみと いのりを
じゅうにの スヴァラで おりなせ
ちかよる ほのおの せんりつ

けむりの きするは チャンドラ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【曲募集】砂楼の空【民族風・異国風(インド)のイメージの曲を作ってやってください】

mascara_pさんの曲に応募し、採用されなかったものです。
http://piapro.jp/content/jh8c1omfkcibnh2u

異国情緒を感じさせる曲だったので、インドの音楽や宗教観をベースに考えました。思いっきり民族調の曲が聴きたいなぁと思い、ダメもとで曲を募集してみます。

引き受けてやるという奇特な方が現れるまで、何年でも気長に待つつもりです。
何名様でもお待ちしております。
作ってくださった曲に合わせて、字数や一部の表現を変えてもOKです。

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世界観を語ると長くなりそうなので、簡単に補足を…

世界はヴィシュヌ神の見ている一瞬の夢である。

現世という儚い一夜の夢を生きる人々。
その夢の中で無数に生まれては消えゆく歌たち。
それは彼らの祈りであり、一つ一つの感情の彩りである。

人間は死ぬと、月に昇り、雨となって再び地上に戻る。

閲覧数:222

投稿日:2010/11/22 23:18:21

文字数:945文字

カテゴリ:歌詞

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