今日限りの服に袖を通して いつもよりはやくおきて用意
「行ってきます」なぜだか悲しくて いつもと同じだと嘯いてた
ざわめいて廊下暖かくて 曇り空雨は降り落ちて
寒さをセーターで隠して なにかの集会みたいに指示通り
すべてを聞いているわけじゃないけど心にのこったことは覚えている
私の忘れかけていた記憶もよみがえってふと振り返る
春の日差しが暖かくてなにかに包まれた気がしていた
慣れという日常に染まって私は振舞うことなく過ごした
涙こぼし怒り隅でへこんで固執して執着して離して
「ごめんなさい」はじめに言いたい言葉
その次にいう「ありがとう」
床に座って汚れるスカートほこりまみれになってもかまわない
進んでいく時計戻ってよ
気にしないふりしてかみ締めてる期限付きの楽しい時間
雨がやんだ曇り空 パーティーのあとしゃべり続けて
名残おしいけどもうすぐ5時ね
放送が鳴って部屋から出るの
「大好きよ」
抱き合って別れた
「わたしもよ」
空虚じゃない言葉
「また会おう」
たわいない口約束だけど私には信じられるの
大嫌い、好きになんかなれない
一緒にはいられないよあなたと
メールした、電話した話し合った
泣いたけんかした
笑ってた
きらきら、あんなこともあったよね
さらさら、流れて遠くなってく
もし忘れてもきっと大丈夫
誰かが覚えててまた思い出す
また会いましょう
さよならは言わない
いつもと同じ
「じゃあまたね」
カラフルで手の込んでた色紙
手作りの詰め合わせのお菓子
思い出がいっぱいのアルバム
脱ぎ捨てたハイソックスアドレス帳
「またあおう」
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