さてさて。マスターのお仕置きを受けている妹に変わって、わたくし菊花(きくか)がナレーターを勤めさせていただきます。
・・・あ、もちろんマスターの許可はもらっていますよ? 間抜けなナノとは違って、ね。ふふふ・・・。

さて、話を戻しましょうか。
6人は、封筒を前にして、一瞬また硬直しました、が。

「・・・つまり、これ読めばこっから出れるんだよね?
 だったら迷うことはないね。うん、開けちゃおう!」
「ちょ、リン!」

ビリビリっ セリフ通り、本当に迷いなく封筒を開けた、というより破いたリン。
中身は大丈夫でしょうか?

・・・ああ、大丈夫だったようですね。リンは、中身の便箋を掲げ、一瞬首をかしげました。

「うーんと、ねえ・・・あ、読むね。

 やっほい、みなさん。・・・いや、ボーカロイドを元にした、アンドロイドさん。
 ・・・あれ? でもアンドロイドって、元々『男性もどき』って意味なんだよねえ・・・?
 じゃあ、ヒューマノイドかな? でも、元が人間って・・・言えるの?
 ボーカロイドイド・・・わあ、変だ。そもそも、ボーカロイドの『ロイド』の部分が、『もどき』って意味だ。
 じゃあ、『ボカロもどき』って事で・・・ボカロイド? ・・・めんどいから、ボーカロイドでいいや」

そこまで読んで、空気がピキ、と固まった。
・・・マスターも、なんというか・・・いえ、やめておきましょう。

「まあ、こんなくだらないことはここまでにしといて。
 さてみなさんは、今とてつもなく狭い部屋に閉じ込められているよね?
 見ての通り、窓もドアもない、完全な密室。そんなところに6人って、窮屈すぎるよね?
 だから、これから君たちにはちょいと『脱出ゲーム』と洒落込んでもらおうと思うんだ。
 なに、ちょっとしたテストだよ。君たちの頭脳とか、団結力を試そうと思うんだ。
 なんせ、プログラムを組んだだけじゃ、望んだ通りの結果が出るかはわからないからね。
 だからこれは、君たちのAIがどこまで高性能に出来上がったか、性能テストってこと。
 ちなみに、テストは何段階かに分かれてるよ。今いる部屋はレベル1。まずは小手調べ、ってとこ?
 つまり、何回か脱出ゲームをプレイしてもらうってこと。1回のテストじゃ、色々不十分だからね。
 あ、もちろん途中で諦めるのもありだよ。その時は、6人揃って「ギブアップ!」って言ってね。
 この後の紙に、ヒントが載ってるから。じゃあ、頑張ってね♪」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Vocaloids and The Little Master 4

4話です。もうほとんど全く進展がありません。

閲覧数:44

投稿日:2011/11/21 18:55:26

文字数:1,037文字

カテゴリ:小説

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