夕暮れ 石畳 何処からともなく堕ちて来る赤子
宵闇 気が付けば 何処からともなく遣って来る吾子
裸足で 痩せこけて 物欲しそうな眼で燭を追う
か細い 指先が 凶器に変わり狂喜に貪る
「ワタシの名前はわかりません」
「生まれた日なんてありません」
だから
名前をつけて貰えるように
生まれる日を自ら創る為に
「 ワ タ シ に 頂 戴 」
迷い込んだ成功と失敗の狭間
光がなけりゃ闇もない
たまに迷い込んだ生へ行こうと足掻く死いっぱいの燭
久しぶりの光を見る
蝶の姿で現れる光り輝く魂は
死へ向かう事はなく
生へ向かうには力が足りない
蝶の姿で彷徨える光り輝く魂を
誰が教えたでもなく
唯…欲望の儘に喰らいついていた
―蝶も集えば眩い輝きを放つ―
闇に刻まれし光の詞
吾子は自ら眩い輝きを手に入れ
光の詞の真意を――
迷い込んだ成功と失敗の狭間
光がなけりゃ闇もない
生を手に入れようと孤独な暗闇に住み着く
燭 喰 ム 仔 、 獣 ト 為 ル
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