山の奥の池の中
貴方様はいずこ
沈みたもうなら
銀の針をさしませう

一夜限り
貴方様は訪れました
私は幾人目の女でしょう
愛し合った ただあの日

一夜限り
背中には鱗がござい
私が舐めてあげましょう
愛し合った ただあの夜

村の女は全て
貴方様の虜となり贄となり
腋に鱗持つややこを孕む
ああ、あの蛇の子なぞ
神に等しいというのか
皆、青に緑に沈めと

山の奥の池の中
貴方様はいずこ
沈みたもうなら
銀の針をさしませう
薮の奥の水の底
貴方様はいずこ
赤い糸を辿りたれば
鉄の毒にやられたり

ああ、貴方様は
最期におっしゃった
私を前にして

山の奥の池の中
貴方様はいずこ
恨めしげなその目玉
手に持つは赤い糸
薮の奥の水の底
貴方様はいずこ
悲しくなぞありませぬ
毒に朽ちていきたり
山の深くに眠る池
沈みぬかるみ姿あらず
一夜限りと一夜限り
愛したもうておりました

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大蛇伝説

地元の大蛇伝説を元に脚色たっぷり歌詞っぽいもの。


元々の伝説のあらすじは、

庄屋の娘さんの家に武士がやってきて、一晩娘さんと過ごす。そうして朝になるとどこかに行って、また夜に帰ってくる。それが何日も続くので不思議に思った娘さんは、武士が寝ているうちに針に赤い糸をつけて着物に縫い付けた。朝娘さんが起きると既に武士はいなくて、赤い糸を辿ると山奥の池に着く。にわかに天気が悪くなって池の中から大蛇が出てくる。糸は大蛇に繋がっている。武士は大蛇だった。大蛇にとって金物は毒だから自分は死んでしまう。腹の中の子供は大事に育てて欲しい、と言って大蛇は沈む。産まれた子供は腋に鱗があり、怪力として育った。

…という概略。大体こんな感じ。
大分脚色しましたな…

閲覧数:57

投稿日:2010/07/31 01:53:33

文字数:390文字

カテゴリ:歌詞

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