春の陽光(ひざし)差し込む喫茶店(カフェ)で
まだ咲かない桜を見ては
ラテを飲みながら考える
素敵な微笑みを持つ君の事
べたつく甘さがある訳じゃなく
顔を歪ませる苦さも無い
深みのあるチョコレートの味
記憶に刻み付けたんだ
直接口からは言えないよ
桜色に染まる心じゃ
“バレンタインのお返し”という面目は保ったまま
今君に伝えよう
ありがとう
既にぬるくなってしまった
底だまりのラテに写り込む
巡り巡る日常(いつも)の事が
本当の平和だと気付いたんだ
カフェオレ程優しくはないし
ブラック程には辛(つら)過ぎない
“曖昧なんて”と誰もが厭う
でも僕は嫌いじゃないよ
散々迷惑掛けてごめんね
一緒に居て楽しかったよ
喉の奥で渦巻いていた声にならない声を
今君に伝えたい
好きだよ
『僕が居なくなっても君は
生きていけるだろう?
ラテの様に甘くて苦い
恋はでも終わらなくちゃ』
じわじわ湧き上がるこの想いを
甘じょっぱいクッキーに込めて
最後の式が終わって
誰も居ない教室(へや)で渡した
僕が居なくなる事も
直接口からは言えないよ
桜色に染まる心じゃ
“バレンタインのお返し”という面目は保ったまま
今君に伝えよう
ありがとう
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