僕の真後ろで銃声が聞こえた
でも僕に弾があたった感覚はなく振り返ってみると
「O75ッ!!」
O75は倒れていた、背中を真っ赤に染めて
ボーカロイドに赤い体液はないのに、なぜ、という考えすらも思い付かなかった
僕はとっさにO75を抱き起こしていた
「おい!しっかりしろ!!」
「あ…ズ?ダイジョ…う…ぶ…?」
「どうしてキミがいるんだッ!!」
「へへ…アズを廃棄になんて…させない…よ」
そう喋るO75の背中はだんだんと錆て、崩れかけていた
O75の言っていることは理解できなかったが、赤い液体が僕たちのカラダを蝕むモノということだけはわかった
「O75!!おい…ッ!」
「電脳部…ちょっと損傷…かな?でもアズが無事でよかった…」
なんで、笑っていられる?
ボーカロイドに痛覚はないが電脳部が一部でも損傷すればもう正常にウゴかないだ
「なんで…」
僕の背中を狙ったということはミカタ側からの攻撃、僕が見た先にはデカい銃を持った知らない男が不満そうな顔でたっていた
「…アイツかぁッ!!」
「待って!」
男の元に行こうとした僕の服をO75がつかむ
「…ウタって?アズの歌…聞きたい」
「何言ってんだよ、キミを撃ったヤツなんて敵だすぐにでも」
「お願い…ボクが壊れる前に…アズの歌を聞きたい」
そういうO75の背中はもうほとんど崩れていてもう内部構造が剥き出しだった

こんな戦場で歌声が響くなんてオカシイと思う
そして歌声が響く間音が止むのもなんだか不思議だった
あぁ…やっぱりボーカロイド(僕)は歌う為に生まれたんだ、と初めて思った

O75に教わった歌を歌い終え、見ると
「…うたっテ…ウタっt…uta…て」
それだけを繰り返すただの人形に成り果てていた
「ナコッ…!!」

『チッ…外したか。』
パァンッ、と銃声が聞こえたとき僕の左目は真っ赤に染まっていた

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  • 非営利目的に限ります
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また、会えたなら 6

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投稿日:2010/11/21 22:32:42

文字数:780文字

カテゴリ:小説

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