世間で言う夏休みがもうすぐやって来るという頃のある日。
「こんにちは!」
午後のまったりした時間に、その女の子は夏休みより早くやって来た。・・・ドアを思いっきり開けて。
「元気いいですね~、私の好みです~~♪」
「そうですねー、元気っ娘って結構萌えますからね~~♪」
明るい元気娘の開口一番の言葉に、ムウとフワが萌える。
その女の子は、ぱっちりとした瞳に、白と淡いワインレッド色を基調とした服に身を包んでいた。・・・だが、それすらも上回るチャームポイントは、つんつんの髪の毛だろう。・・・おそらく。
「なあ、あの子って・・・なんかツンツンしてるよな?」
グルトがシキとミドリにたずねる。
「そうですねー」
「そう、ですねー」
2人とも、似たような返答をしたのでグルトはがっくりと肩を落とした。
「それで、名前はなんなんだ?」
アカイトが聞くと、ツンツン女の子は嬉しそうに、
「はいっ!私は、薙音紫苑といいます!薙音はカルネで、紫苑はシオンと読みます。よろしくお願いします!」
と、自己紹介した。
「へー、薙ぐ音って書いてカルネかぁー、なかなかおしゃれよね!」
ナエルは、びしっと言う。
「え、貴女は?」
ツンツン女の子改め紫苑は目を丸くして、ナエルを見る。
「私はナエル。人の恋路を応援する恋路娘だよね!」
にっこりとして言ったナエルの言葉に、
「へー、人の恋路ですか」
紫苑もつられてにっこりとする。
「今のところ面白いのは、ミドリとレトくんのジミちゃんを巡る争いよね!その次にはやっぱり、アカイトとバンの禁断の恋よねー!あ、禁断の恋と言えば、ダッツくんとピノちゃんのも、ほのぼのとしててお薦めよね!!」
「え、そんなにカップルが」
歌うように滑らかに言いまくるナエルに、紫苑は戸惑いつつも感想を述べる。
「・・・・」
「・・・ジミは、僕のもの」
「ちょ、レトくん」
ミドリはふいっと横を向き、レトはジミの服の裾を掴んで僕のもの発言をし、ジミは戸惑ったように目を丸くさせる。
「あー、俺らって、禁断の恋か?」
アカイトは顔を赤くさせて、隣・・・傍にいるバンに問いかける。
「そうなんじゃないのか?・・・もっとも、世間から見れば、だがな」
頬も赤らめずに言ってのけるバンに、
「そう、だな・・・」
アカイトはますます顔を赤くさせた。
「・・・お前なんか、れ、恋愛対象じゃないからな」
そっぽを向いて呟かれたダッツの言葉に、
「そんなの分かってるよ、だって、私とダッツは兄妹だもん」
大人っぽくなった表情で、言い返すピノ。
「・・・・・」
「ピノさんだって、言う時は言うんですよ」
黙りこくったダッツに、マニは涼やかに言う。
「もう、ナエルが変なこと言うから、みんな意識しちゃってるわん」
「え、犬?」
ナエルをたしなめるワンに、紫苑は目を輝かせて言う。
「そうだわんけど、くーん?」
ワンは首を傾げる。
「きゃわいーいー!」
のちにムウとフワが真似する言葉を言って、何やら嬉しそうにはしゃぐ。
「・・・この犬の、どこがいいにゃん?」
猫代表のミンは、面白く無さそうに言う。
「耳とか全部」
「おぉ」
「へぇ」
紫苑の即答言葉に、モコとマツキが反応する。
「確かに、ワンさんの耳は特に触り心地がいいですからねー」
「そうそうー」
「えっ、触ったことあるんですか!?」
モコの言葉に頷くマツキの2人に、紫苑は目を丸くさせる。
「まぁ、ワンさんはなかなか触らせてくれないんですけどね」
「そうだわんよ」
「でも、可愛い女の子だったら触れてもいいはずだよふわあ」
「・・・そうだわんねー、」
ワンは少し考えてから、
「今度、誰もいない時だったら、いいわんよ・・・?」
何故か頬を赤らめて紫苑に言うワン。
「え、何で、顔赤くして言うんですか?」
紫苑が気になってたずねると、
「ワンはね、耳触られるとすっごいいい声出すんだよね!」
もっと顔を赤くするワンに代わって、ワンと仲がいいナエルが返事する。
「喘ぎ声・・・」
いつの間にか近くに来ていたレトが、ぼそっと問題発言をしてから、ジミの元へ駆け寄ってしまった。
「・・・ま、そんな訳よね!」
ナエルは、少し苦笑いして言った。
「へー、分かりました!今度、触らせてもらいますね!」
「うー、分かったわん」
にっこりとして言った紫苑の言葉に、ワンは頷かざるをえなかったのだった。

       一応、続く!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【亜種コラボ小説】 つんつんな髪の毛の女の子の登場とワンと犬耳は触っちゃだめ!

こんばんは、もごもご犬ですこんにちは!
あー、雨が夕方から降るなんて反則だよー、傘持ってきてなかったよー。それでも今日の午後から、地元の図書館に出没していました←
え、勉強じゃなくて、ちょっとネタを仕入れに←←
・・・というのはほんとで、例の夏休みの前編・中編・後編のやつのネタをどうしようかという理由ですね、はい。・・・それで、一応まとまったのが、『みんなでパフェ作り』という話を書こうかと思います^^
結構人も出てくるし、何より普通のパフェじゃおもしろくないなーとか思ったので、ケーキやら杏仁豆腐とかクッキーとかあらゆるお菓子の本を借りて、少しずつ書いていこうかなと思います><
言っとくけど、私お菓子作れないからね!←
本の返却期限守れる・・・かな?

近況報告はこれぐらいにするとして、本編の方を。
今回は、薙音紫苑ちゃんという可愛らしい亜種に出演していただきました!マスターさん、ありがとうございました!これからもよろしくお願いします!><
あ、今更だけど、つんつんの髪の毛で人刺してないww
そこらへんは、今度番外編で書きたいですねーwwwwww

次回も、新しい亜種が出てくる予定です!
お楽しみに!

閲覧数:105

投稿日:2010/07/10 20:00:05

文字数:1,822文字

カテゴリ:小説

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  • 帝唖

    帝唖

    ご意見・ご感想

    メッセ見て早速読ませてもらいました!
    紫苑動いてるw元気っこだ~かわいい~~キャッヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃キャッ
    ありがとうございます!嬉しいです。:*:・(*´ω`pq゛ポワァン
    いろんな亜種さんたちと絡んでておもしろいですねぇw
    つんつんな髪の毛も強調されてて・・・・って、髪の毛で人を刺す気満々ですかww
    超楽しみにしてます(´ω`*)
    これからも、もごもご犬さんの小説面白く拝見させてもらいます!o(*^▽^*)o♪

    2010/07/10 22:51:34

    • もごもご犬

      もごもご犬

      >帝亜さん

      おお、メッセ早いですね!^^
      紫苑ちゃんは元気っ子で、タイトルにもそう書こうかと思いましたが、髪の毛の方に走ってしまいました(笑)
      嬉しいと言って下さると、こっちも嬉しいですよw><
      私の小説に出てくる亜種たちは、個性的過ぎる亜種が多いのですが、紫苑ちゃんも負けてないなーと、この小説を書きながら実感しました!
      髪の毛で人刺したい・・・←
      いつになるかは分かりませんが、お楽しみに!
      これからも、よろしくお願いします!^^

      2010/07/11 09:50:17

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