「夏の終わり」
曖昧な夕景 君は笑ってた
過ぎ去っていく世界で 僕は沈んでた
夕日に染まる君の面影が
この手の先で 光と消えていく
夏が終わる
沈みゆく光の中 君を探し続ける
曖昧な夕景
夏が終わる 醒めない熱を置いて
夏が終わる 進めない僕らを置いて
通り去っていく
テレキャスターの音にのせて
かき消していく この夏の終わりのsection
背景へと消え去る
冷めない熱 届かなかった想い
静かに鳴り響く ひぐらしの声
少しづつ冷たくなる夕風に
熱も 命も 少しずつ奪われていく
-夏が終わる
-あの日殺したはずの君の幻影を、
私は今でも探し求めてしまう。
あの日未練は断ち切ったはずなのに、
君との未来は捨て去ったはずなのに。
-君はあの日すべてが終わったと思ったろう。
僕を片付けることで、すべてに決着がついたと。
でも、これはそんな簡単に決別できるような話じゃなかったんだ!
-君の容姿、温もり、匂い、感触。
呪いのように全身を蝕んで、離さない。
関係を断つための証拠品のナイフも、
なぜか処分できず ずっと懐に忍ばせている。
-「断ち切りたい」という想いが強くなるほど、
心に刻まれる傷も深く、鋭くなっていく。
君はあの日逃げるべきではなかった。
もっと正面から立ち向かうべきだったんだ!
夏が終わる 体の温もりが失われていく
離れぬ記憶が ただ
私の心を引き裂いて
離れていくんだ
(-それでも、明日は来る。夏はまた戻ってくるんだ。
僕らが過ごしたあの日々は もう遠くかなたまで過ぎ去ってしまったけど、
届かないかつての僕らとは決別し、燃え尽きることのなかった残火を拾い上げる。
腐りきってしまった この心に、また火を灯していくんだ!)
いつだって いつだって
光を掴んでも
そうやって そうやって
指から漏れ落ちていく
どれだけ どれだけ
泥にまみれていても
ただ 伸ばしていくんだ
この手が届くまで
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