暑さで気だるい昼下がり
  レールは熱で伸びきってた
  横たわる君の頬に
  真っ赤な跡を焼き付けて

  嗚呼。

1,夏休みのある日のこと。
  それなりに楽しかったプールのあと
  何気なく話に出した噂の怪談
  「少女は踏み切りで友を待つ」

  真に受けた君は怖がって
  少し涙目になってたんだ

  それだけで終わるはずの帰り道
  ふと立ち寄った駅の本屋の前で
  何かを見つけたかのように立ち止まって
  あの時歯車は回り始めたんだ

2,次の日、君は電話に出なかった
  約束してた映画のチケット握り締め
  何気なく話に出した昨日の怪談
  なぜだか胸騒ぎがするんだ

  様子のおかしい君の姿を
  なんとも思ってなかったんだ

  急いで駆け出した 脳裏に行き先
  目に留まるのは大勢の人だかりで
  何かを見下ろすかのように立ち止まって
  その中心には真っ赤な君がいた


  明後日を向いた身体はあまりにも小さくて
  なのに君の回りの水溜りは大きすぎて
  その傍らに転がる小さな花束は
  綺麗に綺麗に 大輪の花を咲かせてた


  否定と驚愕と懺悔の裏側で
  担架に乗せられた君は笑ってた
  熱と衝撃で崩れた身体は
  静かに息を引き取って

  噂の怪談の少女の傍らに
  ひっそりと立つ電信柱
  その足元に手向けられたのは
  大輪の花を咲かせた花束

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

踏切、君と、怪談少女

構成はC→A→B→S→A→B→S→D→S→S です。

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投稿日:2012/08/01 22:13:05

文字数:603文字

カテゴリ:歌詞

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