「なぁ…ここは何処なんだ?」
「さぁ…太平洋じゃない?」

見渡す限りの海。俺達二人は途方に暮れていた。嫌という程眺めた海と空の青に、もう何度目かわからない質問を繰り返す。

「助かったら肉を腹一杯食べたいなぁ。」
俺達は高校卒業の記念に海外への旅行を決行した。高校一年で知り合った俺達四人アケミ、トモノリ、ユキ、そして俺ユウキは直ぐに意気投合した。四人共アクティブな行動派で思い立ったらすぐ行動するバカ達だった。高校二年の終わりにトモノリが言い放った一言が俺達を海へ駆り立てた。今、まさに大後悔時代なう。

トモノリ「卒業旅行に世界旅行行こうぜ。」

ユキ「いいね!」

トモノリ「はい、決定。」

他の二人の意見を聞かず提案は決定された。と、言っても反対意見など出ないのはわかりきっているが…。

ユウキ「どうせ行くなら飛行機じゃ芸がねぇ。船で行こうぜ!」

アケミ「いいね!」

そんな2つ返事で俺達のバイト生活は始まった。船で行くのだからかなりの費用がかかる。高校生が一年バイトしたところでせいぜい一人分の旅行代が精一杯だ。
そこで俺とトモノリは世田谷区の高級住宅地を中心に引っ越しのバイトをし、仕事中に二人で適度に海外旅行の話をし成金達の寛大力からくる無利息、無利子、無返済の金を借りた。
アケミはそれなりに容姿が良かったため色々と男に貢がせていた。彼氏の数は知らないが、1ヶ月で7桁を稼いできたこともあるため、おそらく両手では数え切れないものと思われる。勿論本命はいない。
ユキは元々とある動画サイトをメインに活動していた。そこで彼女は動画をピックアップしその動画へと互換性のある検索ツールを作りホームページに載せたところ、1日に何万もの人がホームページに訪れ、様々な企業からの広告やバーナーの話が舞い込んできた。

結局、一番稼ぎが少なかったのは俺とトモノリだったが、四人分約800万円もの金をなんとか一年間で集めることが出来た。

進学?うちの高校は付属校だから大学まではエスカレーターなのさ。

「なに呆けてるんだよ。」

トモノリが俺を逃避行から現実へと引き戻した。

「あぁ、気にすんな。ちょっとした走馬灯だよ。」

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  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

漂流生活

ノープラン小説

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閲覧数:62

投稿日:2010/05/08 20:19:44

文字数:918文字

カテゴリ:小説

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