海の底に来たあなた様
過ぎた時に気付かぬように


太陽の光差し込む
辺りは青い海の中で
亀の背に乗ったあなたを
迎え私は微笑んでいた


「お礼がしたい」と招く前から
あなたのことを慕ってました
「助けた亀」など偶然の口実
ただあなたにこの気持ち打ち明けたくて


海の底に降る恋時雨
あなたと2人で3年間
舞い踊る魚の群れの光
海の藻もかすかに揺れていた


竜宮城での生活は
欠けてるものなど1つもないが
外に出られない退屈さに
家族や友達を思い出す


陸の世界が恋しくなった
あなたは空を見上げてため息
どうぞ行きなさい、私に構わず
あなたを止める術などないのですから


海の底を去る想い人
この玉手箱をさしあげます
くれぐれも開(ひら)いてはなりませぬ
過ぎた時がそこにあります
藻のように揺れる愛(かな)しい思い
波にさらわれ貝の中眠る


箱が開(あ)く事がなければ
あなたにまた会える あぁ


陸の上につくあなた様
箱を開けてしまったようね
たちまち煙に包まれる様
海の底から眺めていた


海の底で芽生えた恋は
あとかたもなく泡になった
それでもあなたがいた700年
忘れることなどないでしょう
涙の味 深海の青
箱の中置き去り恋心

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

海底恋慕

浦島太郎の乙姫視点

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投稿日:2014/04/20 08:41:30

文字数:539文字

カテゴリ:歌詞

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